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第76回: 断面上の曲率

  • T3Japan
  • 10月10日
  • 読了時間: 2分

前回の 第75回 では、ゼブラ表示と面間の連続性を解説しました。これは、連続性の定性的な評価方法でした。


今回は、やはり定性的な評価方法ではありますが、面間の連続性を確認する別の方法をご紹介します。形状の断面を作成し、作成した断面曲線の間の連続性を評価する方法です。


通常、形状の断面は 断面線 コマンドで曲線として作成します。そのため、断面線 コマンドで実際に曲線を作っても良いのですが、曲線を作成せずに断面を作成する方法があるので、ここではそのコマンドを使用します。平面の断面 コマンドです。

ree

また、連続性の評価には、断面上での曲率 コマンドを使用します。(この両コマンドは、いつもペアで使用します。)


まず 平面の断面 コマンドで形状の断面を作成します。

ree

次に、断面上での曲率 タブに切り替え、表示を有効にします。これで作成した断面曲線の曲率プロットが表示されます。

ree

面と面の境目に注目します。

曲面間の連続性は次のように確認することができます。



●境界線のみ一致している場合(G0 連続)

ree

曲率プロットの間に隙間があります。



●接線連続の場合(G1 連続)

ree

プロット間の隙間がなくなりましたが、値(プロットの高さ)が違います。



●曲率連続の場合(G2 連続)

ree

プロットの高さも一致します。つまり、曲率プロットの線が位置連続(G0 連続)になりました。


これは 第74回 で解説した「曲線の曲率プロットと連続性」と同様の評価方法です。

つまりこの方法では、曲面間の連続性の評価を曲線間の連続性の評価に置き換えて行うことができる のです。


曲面間の連続性と曲率プロットの状況を整理すると次表の通りです。

曲面間の接続性

曲率プロットの連続性

プロット面間の隙間

位置連続(G0)

離れている

有り

接線連続(G1)

離れている

無し

曲率連続(G2)

位置連続(G0)

無し


平面の断面は複数個設定することができ、曲率プロットはそれぞれの断面に表示されます。そのため、特定の部位で接続状況が変化する様子を調べることもできます。

ree

ご利用ください。


thinknews vol.861(2025年9月5日配信)

 
 
 

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