第81回: 半径の最小値と最小曲率半径
- 1 日前
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前回 の 曲率の符号 に続き、今回は 半径の最小値 と 最小曲率半径 をご紹介します。

(今回も曲面の 主曲率 が重要です。主曲率に関しては、第79回:ローカル情報コマンド をご覧ください。)
それではまず、わかりやすい 最小曲率半径 から。
●最小曲率半径
最小曲率半径 では、主曲率半径1と2の絶対値を比較し、小さい方を採用 して評価します。絶対値での比較なので、面のどちら側に凸かは考慮されません。
これは例えば、フィレット(のような)形状が対象の場合、面の長手方向ではなく、短手方向の曲率半径で評価することになります。

この場合は、フィレットの「半径」を測定することになるので、大きさのわからない フィレット形状の半径 を調べるのに便利です。凸凹どちらでも同様に表示されるのも使いやすいでしょう。

● 半径の最小値
半径の最小値 は、少し複雑です。
この項目は、「半径(=曲率半径)の最小値」となっていて、結果も曲率半径の値で表示されますが、値の評価自体は「曲率の最大値」で行われています。またこの評価の際は、主曲率 κ1 と κ2 の正負も考慮されます。つまり、κ1 と κ2 で符号が違う場合は、必ず正の方が採用されます。
値が正ということは、面の法線方向から見て凹です。したがってこの項目は、凹部分の最小半径 を評価するのに適しています。
以下、形状ごとに見ていきます。
●平面

主曲率はどちらも0です。そのため平面上のどの点を取っても曲率半径は無限大となります。
●円柱面
凹形状:

主曲率は0と正の値。したがって、正の値が採用されます。
凸形状:

主曲率は0と負の値。したがって、曲率0(=曲率半径無限大)が採用されます。
●凹形状

主曲率のうち値の大きい方(=曲率半径の小さい方)が採用されます。
●凸形状

この形状は主曲率がどちらも負です。
この場合大きい方は 曲率が 0 に近い方(=曲率半径の絶対値の大きい方)です。
「半径の最小値」なのに曲率半径の絶対値の大きい方が採用されることになり、ここは少し違和感があります。
●馬の鞍型
この形状は、凸形状と凹形状、つまり、曲率の正負が混じり合っていますが、必ず曲率が正の方(凹の値)が採用されます。


形状全体を選択して表示すると以下のようになります。
凸部分は違和感がありますが負の値なので、正の範囲だけ表示するようにするとわかりやすいでしょう。

(クオリティチェックダイアログでは、しきい値に異なった値を入力すると、その値の範囲のみ表示します。)
thinknews vol.880(2026年2月6日配信)




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